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空き家をなるべく高値で売却する方法は?売却益を多く残すために必要な考え方

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近年、日本で増加し続けている空き家ですが、遺産相続などで実家を取得したとしても、利活用の予定がないのであればそのまま放置するのではなく早期に売却する必要があります。一方で、空き家売却を検討する際には「早く手放したいけど、なるべく“高値”で売りたい」とも考えるものです。

 

今回は、空き家をなるべく高い値段で売却する方法について紹介しますので、空き家問題を解決する一助としてください。

 

空き家を売却する際の選択肢

基本的に空き家を売却する際には、築年数や賃貸需要に着目する必要があります。空き家のような戸建て物件は築20年を境に大きく価値が下落しますので、築古の物件を売却する際には工夫が必要です。

 

たとえば、内見に備えて物件はなるべく綺麗な状態に保っておくだけでは不十分であれば、リフォームやリノベーションが必要になるかもしれません。

 

それでも売却が難しいと考えられるケースは、更地にして土地のみの状態で売却した方が買い手がスムーズに見つかる可能性があります。

 

しかし、リフォームするにしろ解体するにしろ空き家をそのまま売却する場合に比べて、多くの資金が必要です。

 

そのため、最終的な手残りの金額が少なくなってしまうリスクもありますので、そういった点も鑑みつつ、どのような手段で空き家を売却するのか決定しましょう。

 

さらに空き家を解体して土地のみの状態にすると、翌年から固定資産税の課税額が最大6倍になってしまう点にも留意が必要です。

 

空き家を高く売却するためには「仲介 VS 買取」の選択も重要

以下より、空き家売却における「仲介 VS 買取」の良し悪しについて論考していきます。

 

ここで言う仲介とは通常の不動産売却のことであり、不動産会社と媒介契約を結び、一般の買い手探しを行うスキームとなります。買取とは訳あり物件専門の買取業者などに直接売却する手法です。

 

 仲介による売却の特徴

仲介は一般市場において買い手を探すため、市場相場に近い価格で売却できる点がメリットです。一方で、不動産会社に仲介を依頼すると仲介手数料を支払わなければならず、一般的には売却価格の3%+ 6万円+消費税」程度の報酬が求められます。

 

さらに、物件の売り出しのために宣伝を行えば、広告宣伝費の支出も発生するでしょう。

購入希望者が現れるたびに、交渉や内覧対応もしなければならないため、 手続き自体も煩雑なものになってしまいます。

 

 

 直接買取の特徴

直接買取を利用すれば、最速でも一週間以内の売却が可能と、早期に空き家を手放せる点が最大のメリットです。空きあり物件の専門的な買取業者なら、法的な手続きにも慣れていますので、交渉から売却までスムーズに行えます。

 

一方で、物件の売却価格については市場相場のおおよそ5割から7割程度になってしまいます。理由としては空き家のような物件を買い取ることは業者側にとってもリスクがあり、再び市場に戻すためのリフォームや測量、登記などに必要な諸経費に加え、人件費なども発生するためです。

 

 

空き家をなるべく高値で売却する方法

 

 内覧に備えて空き家は綺麗な状態にしておく

仲介にしろ直接買取にしろ。売却する空き家はなるべくハウスクリーニングを実施するなどして、綺麗な状態に保っておく必要があります。

 

実際の売却の際には物件の査定や内覧を行うことになりますが、この際に物件の設備が破損していたり、物件内部が汚い状態であったりすると評価にマイナスがつきかねません。

 

物件の清掃については専門業者に頼むとスムーズに行きますが、それだけ費用もかかってしまいますので、支出金を抑えるためにも、普段から物件をきれいにしておきましょう。

 

 瑕疵(かし)はなるべく解消しておく

瑕疵(かし)とは、空き家が抱えるマイナス要因のことです。瑕疵は何種類かに分けられ、天井の水漏れや壁の穴あきといった物理的な瑕疵から、痛ましい事件があったなどの心理的な瑕疵まで含まれます。

 

心理的なものについては物件オーナーにはどうしようもありませんが、 物理的な瑕疵については十分に改善可能です。前述したハウスクリーニングと合わせて、日頃から物件チェックを行っておくのが望ましいでしょう。

 

 短期売却を目指す(※仲介の場合)

空き家を売却するなら、なるべく空き家に住まなくなった、あるいは相続してから3年以内に売却する必要があります。空き家になってから3年のうちに売却すれば、譲渡所得税の課税対象額を最大3,000万円控除できる特例を利用できます。

 

さらに、相続の場合でも3年以内の売却なら「取得費加算の特例」「相続空き家の3,000万円特別控除」も適用できますので、最終的な手元の金額を多く残せるでしょう。

 

これらの特例を利用するにあたっては、3年という期間以外にも様々な条件がありますので、事前に調査しておく必要があります。

 

空き家売却で発生する支出金

 

 税金

空き家を売却すると「譲渡所得税」「登録免許税」「印紙税」などの税金の支払い義務が生じます。

 

譲渡所得税とは、空き家の売却価格が取得金額以上、つまり利益が出た場合に課税されます。税率は空き家を所有してからの経過時間に応じて変動し、それぞれ以下の通りです(1)。

 

印紙税は売買にかかる売買契約書に課税される税金で、契約書に購入した収入印紙を貼り付ける形で納税します。税額は以下の通り最大6万円ですが、実際の空き家の売却価格の相場観からみると1万円以下に抑えられるケースがほとんどでしょう(2)。

 

 

 

さらに、空き家を相続や生前贈与によって取得していたのなら、名義変更のための不動産登記に登録免許税が課税されます。登録免許税の課税額の計算式は「固定資産税評価額×0.4%(本則税率)」です(4)。

 

 

 仲介手数料(※仲介の場合のみ)

空き家の売却で仲介を選択していた場合、仲介手数料の支払いも必要です。前述のとおり、仲介手数料は「売買価格 × 仲介手数料率」で算出されるのが一般的で、手数料率は売却時の物件価格によって変動します(5)。

 

 

空き家問題の解決に繋がるマッチングサイト「URI・KAI(ウリカイ)」

同ブログを運営している「URI・KAI」は、全国の空き家を売りたい人・買いたい人同士を繋げるための空き家マッチングサイトです。

 

基本的にどんな物件でも掲載でき、物件掲載の際には掲載依頼フォームから連絡をするだけで物件の無料査定を行えます。

 

さらに、マッチングだけでなく「URI・KAI」に直接買取を依頼することも可能です。

 

売買契約書の作成や法的な手続きについても、「URI・KAI」が宅地建物取引士や司法書士とともに全面サポートしてくれますので、不動産売却に関するノウハウがない人でも安心できるでしょう。

 

 

まとめ

空き家を売却する際には物件状態によってはリフォームや更地にした方が売りやすいケースもありますが、それだけ多くの費用がかかってしまいます。それを踏まえると、「空き家売却後の手残りの金額はいくらになるのか」という点も含め、“空き家を高く売る”ことだと定義できます。

 

空き家を残したまま。売却するのであれば、 物件をなるべくきれいな状態に保っておきつつ各種特例なども利用することで、最終的な利益を多く得られるでしょう。

 

参考:

※1 国税庁「譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3202.htm

,(2022/06/29)

※2 国税庁,「印紙税」,https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/inshi301.htm,(2022/06/29)

※3 財務省,「登録免許税に関する資料」,https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/property/e08.htm,(2022/06/29)

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